こんにちは、夫婦で旅するランナーの「旅ラン夫婦」です。
アシックスの走行効率性を追求したRIDEシリーズの軽量スピードモデルである新作「エボライドスピード」を購入して「長野マラソン」を完走してきました。フルマラソンを実走して感じた、実際の履き心地・走行感をレビューしたいと思います。
エボライドスピードの特徴
- 走行効率性を追求したRIDEシリーズの構造を引継ぎ、よりスピードが出しやすいようアップデード
- ミッドソールをFFブラストに変更して反発性と前方向への推進力がアップ
- ヒール厚さを35.5mmに増し、さらにハニカム構造の溝を入れてクッション性を向上
- アウトソールはAHARエーハーを採用
メーカーの狙いのランナー層、商品の位置づけ
アシックスの「Energy Saving Series」には、サブ4〜サブ5向けのエボライド3と、サブ5〜完走向けのグライドライド3がありました。
新作のエボライドスピードは中級者クラスのサブ4〜サブ5向けで、通常モデルのエボライド3と被ります。
しかし、クッション性と反発性を向上させたエボライドスピードは、現行のエボライド3はちょっと硬くてクッション性がもう少し欲しい、もしくはグライドライド3では柔らかく若干重いので、もう少しスピードを上げたいと思っているランナーにぴったりはまるシューズだと言えます。
新作エボライドスピードは Energy Saving Seriesの特徴である、転がるような感覚は残しつつ、ミッドソールにFF Blastを使用することで反発性と推進力を高め、スピードが出しやすくなりました。
つまり、前に楽に走れて、かつスピードも上げて走れる、と言う、まさにRIDE & SPEEDの「いいとこどり」をしたシューズなのです。
アシックスのキャッチ風に言うと、「長い距離をもっと楽に、しかも早く走りたい」ランナーさんですね。(「速く」ではなく、「早く」がこのシューズにぴったりな表現だと思います。)
実際に長野マラソンを4時間で走ってみましたが、ゴールまで快適に走れて、翌日にダメージが残ることはありませんでした。
結論:こんなランナーにおすすめ
以上の特徴とフルマラソン完走の実走感から、こんなランナーさんにおすすめします。
練習用なら「少し速めのロング走」が一番向いています。
「中上級者クラスの少し速めのジョグ・ロング走」。「サブ3.5~サブ4を狙うランナーのスピードトレーニング用」としておすすめです。
また、レース用としては「サブ4~4時間前半を狙うランナー」、また「ウルトラマラソン用」としてもおすすできるシューズです。
レース用として具体的には、
- フル4時間前後狙いで、脚力に少し不安があるランナーさん。
- 特にコロナ明けでフル・ウルトラが久しぶりの方のレース用に。
- 初めてフルを完走された初級者の次のレース用シューズとして。
- どうしても脚力の低下を免れないシニアランナーさんのレース用として。
以上のランナーさんには良い選択になると思います。
新色が追加されましたので、旧色でサイズが有れば少しお買い得になってきました。
エボライドスピード詳細情報編
走行感
復習すると、エボライドスピードはエボライド3から「クッション性と反発性を向上させたシューズ」です。
まず走り出して感じたのはFFブラストになったソールの「柔らかい」着地感です。そのあとにグッと弾力を感じて前方に体重が自然と載っていく感覚でした。
しかし、前に転がるというライド感はグライドライド3とエボライド3よりもゆるやかな印象です。
これは、ソールにFFブラストを採用して柔らかくなったことと、ソールの反り上がりポイントがややつま先寄りになっている構造が影響していると思われます。
もし、前に転がるライド感重視ならば、エボライド3かグライドライド3の方が強いので、そちらのシューズをおすすめします。
ソールが柔らかくなったことで、エボライド3よりも脚へのダメージが少なくなりました。感覚としてちょうどエボライド3とグライドライド3の中間くらいのクッション性です。(昨年購入したグライドライド3で約600km走った感想から)
その結果、前作エボライド2や3より長い距離でダメージ少なく走れるようになったので、フルマラソンやウルトラマラソンの後半に足を残せるシューズになったと言えます。
また、スピードというネーミングになっていますが、感覚的にはよりソールが硬めの通常モデルのエボライド3の方が速く走れます。
今まで履いてきたグライドライド3からの履き替えと言う意味では、クッション性がほどよくあって、より早く走れるので、後継のシューズとして良い買い物になりました。
重量
エボライドスピードは走っていてそれほど重さは感じないのですが、購入した26.0㎝を実際に計測してみると実測値は224gでした。このクラスのランニングシューズとしては軽くも重くもない平均的な部類でした。
類似のスピード系モデルと比較すると、アシックスのエボライド3より約30g重くなり、マジックスピード2より約10g重いです。ちなみにグライドライド3よりは約25g軽いです。
ただ、同じようなカテゴリーのニューバランスのフューエルセルレベルなどは200gほどなので、まだ改良の余地はありそうですね。
サイズ
履いた感じのサイズ感は、履いているアシックスやミズノのスタンダードラストの2Eとほとんど同じか少しタイトな感じです。幅は2Eと4Eが用意されているので、いま2Eで少し窮屈さを感じている人は4Eサイズが良いでしょう。
長さについては26㎝を履いているアシックスのマジックスピード2やグライドライド3。ニューバランス860やミズノのウェーブライダー26等と同じ26㎝でピッタリだったので、基本的に今のシューズと同じサイズでよいと思います。
では、ソールの幅は実際にどのくらいなのか?
あくまで参考値ですが実際に計測してみました。
前足部の最大幅は99mmで、マジックスピード2と比べて約2mm広めで、かかと部分は73mmでマジックスピード2より約1mm広めです。
いわゆるレーシングモデルよりも広めなので安定感があり、RIDE系のグライドライド3よりは約10mmも狭いにもかかわらず、実走感としては充分に安定した走りが出来ました。
テクノロジー|ソール
エボライドスピードのソールは、標準モデルのエボライド3とは形状も材質も変えてきたソールになります。
形状はSPEED系のシリーズと同類系統になり、前足部の横溝で蹴りだしのグリップを高める設計になっています。
しかし少し残念なのは、上位モデルに搭載されているASICSGRIP™ではなく、従来のAHARとなっている点で、グリップ力と耐久性はASICSGRIP™より少し劣る材質が採用されている。
この点はコスト面(シューズ価格を抑えるため)を考えると致し方なかったのかもしれない。
テクノロジー|アッパー
アッパーには、フィット性と通気性を両立した柔らかい二重構造のメッシュになっていて、足のフィット感もよても良かったです。
また、シュータンとアッパーが内部で一体化されていて、中足部を包み込む快適なフィッティングでした。
実際に長野マラソンでもゴールまで快適に走り切ることができました。
最後にインソールですが、こちらはシューズ価格を考えると良くできていると感じます。
写真で分かるように、つま先の方がだんだん薄くなっているのが分かります。
これは、走ってみて感じたのですが、シューズの構造がつま先上がりのRIDE系なので、自然に前に転がる体重移動をアシストしつつ、最後の蹴りだしサポートする感覚がありましたので、とても走り易かったです。
ただ、もう少し頑張ってほしかったのが重量です。スピード系シューズで20gはちょっと重い部類のインソールなので、ぜひ軽量化の検討を次作で期待しています。
価格
発売が2023年2月で、その後に秋冬の新色が追加されています。
新色はまだ値引き幅が小さめなので、色にこだわりが無ければ、値引きされている春夏色がお買い得。
もし自分のサイズで在庫のセール品を見つけたら即ポチることをおすすめします。
全体まとめ
「楽に、速く走りたい」と思うランナーさんに最適ではないでしょうか。
このアシックス エボライドスピードはまさに、楽に走れて、かつスピードも上げて走れる、と言うRIDE & SPEEDの「いいとこどり」を狙ったシューズと言えます。
また、価格面でも実質1万円ほどで購入できるので、コスパに優れたシューズでもあります。
性能面でも、クッション性を増しながら、スピード性も確保していて、とてもバランスのよいシューズだと思います。
実際に先週の長野マラソンをこのシューズで走ってきましたが、トレーニングだけでなくレースにも使える、とてもコスパに優れたおすすめできるシューズだと感じました。
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