Shokzの「OPENRUN PRO(オープンランプロ)」と「OPENRUN(オープンラン)」は高額なので、ランニングで酷使して壊れないか? 耐久性はどうなのか? 使用感も含めて気になる方へ約1年間使用した結果をレビューします。
まず、使用履歴ですがマラソン大会で12回、日常ランニングで年間約1500㎞ほど使用しました。
<着用した大会>
①安曇野ハーフ、②函館マラソン、③日本海メロン、④山形まるごとハーフ、⑤水戸黄門漫遊マラソン、⑥アクアラインマラソン、⑦湘南国際マラソン、⑧ホノルルマラソン、⑨大阪マラソン、⓾東京マラソン、⑪久喜ハーフ、⑫長野マラソン
特に先月の久喜ハーフは大雨で、ずぶ濡れでの完走でしたが、まったく問題なく使用出来て、その後故障もしていません。
防水性で「OPENRUN PRO」と「OPENRUN」のどちらを選ぶべきか
ちなみに、旅ラン夫婦は「OPENRUN PRO」と「OPENRUN」の両方を使っています。
「OPENRUN」はIP67で防水防塵性が高いのに対し、「OPENRUN PRO」はIP55で防水防塵性が少し低い規格になっています。
なので、特に「OPENRUN PRO」の防水性が気になりますよね。
購入後、一緒に同じ雨の大会を走り、日常のランニングも同じように使用して、走り終えてから毎回水洗いしていますが、年間約2000kmのランニング使用において、どちらのモデルも問題はありませんでした。
なので、1年間使用した結論としてどちらを選んでも防水性について問題は無いと言えます。
と言うか、ランニング後いつも軽く水洗いしてますww
でもおそらく、湿らせた布などで拭くほうが良いと思いますので、みなさんには水洗いをおすすめはしません。
なぜ、「OPENRUN PRO」と「OPENRUN mini」を購入したか
購入前まで使っていたのは、BOSEのワイヤレスイヤホンのSoundSportです。
BOSEはさすがに音質も良く、不具合時の対応も素晴らしかったので、特に不満なく2台買替えて合計5年間ほど使用していました。
ただ、耳を塞ぐイヤホンタイプだと周囲の音が聞こえない事について、当時は他に代替する製品が無かったので、まあ仕方がないかなと多少割り切って使用していました。
しかし、以下の理由で買い替えることにしました。
- ランニング中に近づく自動車やバイクに気づかずビックリした
- イヤホンタイプを禁止する大会が出てきた。
- 自分の足音が聞こえずリズムを取りづらかったが仕様上諦めていた
Shokzの骨伝導イヤホンが登場し考えが変わる
骨伝導タイプが出始めの頃、試聴する機会があって試してみたのですが、音質はBOSEのSoundSportと比べようもないくらい酷かったです。
また、昔の骨伝導タイプのバッテリーは3~4時間程度だったのでフルマラソンでは厳しいものでした。
なので、当時は「骨伝導タイプはないな」と思っていました。
しかし昨年、Shokzから発売されたOPENRUN PROを試聴してみる機会がありました。
すると、「音質が格段に向上しているではないですか!」
特に低音に深みが出て、劇的によくなっています!
しかもバッテリーが10時間持つので、フルマラソンでもまったく問題ないじゃないですか!
そしてちょうどBOSEのアフターサービスの改悪もあり、OPENRUN PROへの買い替えを決断。
(少し迷ったのは、エアポッドですが、やっぱりこれは「絶対落とす」と思ったので止めました)
そして通常サイズが大き過ぎた嫁はminiモデルの大きさが最適でした。
しかし、当時はminiモデルがOPENRUNしかなかったのでOPENRUN miniを購入しました(今なら絶対OPENRUN PRO miniにします)。
大きさの目安として、帽子のサイズがLサイズなら標準モデル、Sサイズなら mini モデルがちょうどいいサイズだと思います。
結果的に、OPENRUN PROとOPENRUNの、長期使用比較が出来ることになりました。
この記事の製品はこちらで購入できます。
OPENRUN PROとOPENRUNの特徴
どちらも骨伝導タイプイヤホンとして両モデルとも同じなのは、
- オープンイヤーの快適性、汗でムレない。
- 驚きのフィット感、激しい動きでもずれにくい。
- 周囲の音が聞こえる安全性。
大きいメリットとして、車道の交通量や自転車、歩行者などにも気を配ることができます。ランニングだけでなく、サイクリングなど屋外アクティビティで、様々なことに安全かつ安心して取り組むことができるようになりました。
防水機能は、汗や湿気、突然の雨にも耐えられ、埃や湿気を寄せ付けないので、雨の日のランニングや、汗まみれのライドなど、両モデルとも過酷な環境にも耐えられる強い耐久性を備えています。
会話についてには、両モデルともにデュアルノイズキャンセリング機能のマイクが搭載されており、Web会議はもちろん、公園でランニング中に電話が掛かってきた時も非常にクリアに通話できました。
両モデルで違うところは以下の3点です。
- 急速充電
- 音質
- 防水防塵性。
急速充電は、OPENRUN PROは5分の急速充電で最大1.5時間の再生。最長10時間のバッテリー。
OPENRUNは10分の急速充電で最大1.5時間。最長8時間のバッテリー。
差は少しありますが、フルはもちろん、ウルトラマラソンでも充分行けそうですね。
音質は、骨伝導技術が1世代違っていて、最新のOPENRUN PROの音質の方が優れています。実際に使用してみて低音部と音楽のクリアさが違いました。
防水防塵性能ですが、規格数値上はIP67とIP55で違いますが、実際に1年間使用した感想から、ランニング等(雨中含む)の野外で長時間使用しても故障していないので、両モデルとも実使用上ほとんど差が無いと言えます。
基本スペック比較表です。
OPENRUN PRO | OPENRUN | |
---|---|---|
価格 | 23,880円 | 17,880円 |
重量 | 29g | 26g |
バッテリー | 10時間 | 8時間 |
急速充電 | 5分/最大1.5時間 | 10分/最大1.5時間 |
防水防塵 | IP55 | IP67 |
骨伝導技術 | 第9世代 | 第8世代 |
発売 | 2022 | 2022 |
さらに詳細なスペックと価格はShokz公式ストアなどでチェックください。
実際に使用してみて
まず音質ですが、いつものランニングで「OPENRUN PRO」を使ってビックリ、ランニング中に聴く音楽は今まで使っていたBOSEのSoundSportとまったく遜色が無いレベルです!
骨伝導イヤホンは、運動用やテレワーク用としてだけ使っている人もいると思いますが、「OPENRUN PRO」なら音楽視聴用として普段使いできる音質を備えているレベルだと感じました。
もちろん高価格な高音質イヤホンには負けますが、音質にめちゃくちゃこだわりがなければ、いつものイヤホンに取って代わるモノだと思います。
この点、OPENRUNの音質は少し劣ります。
具体的には低音と音のクリアさが少し弱く感じました。
とは言え、OPENRUNでもランニング用として充分で、よほど音質にこだわるマニアは別として、通常使用では充分なクオリティです。
ちなみに、あとから気が付いたメリットなのですが、マイクにはノイズキャンセリング機能が付いていて、ランニング中に周りの環境がうるさい場合に電話が掛かってきても自分の音声のみにフォーカスして明瞭なコミュニケーションがとれました。
また、急速充電も助かりました。
出勤前の早朝ランニングに出掛けようとして、充電忘れに気が付くことが何度かありました、、、
でも、5分繋げば約1時間半くらい持つので大助かりでした。
最後のバッテリーの持ちが気になりますよね。この1年間で12大会の合計約2000km走りましたがまったく問題ありませんでした。
先週の長野マラソン完走後でも半分以上のバッテリー残量がありましたので、1年間使用した感想としてバッテリー低下の心配は無いと言えます。
音質や通話品質の高さ以外にも、フィット感も良いし、耳をふさがないメリットがあるのでランニング等のスポーツ用途だけでなく、テレワークでの仕様にもおすすめしたいと思います(実際にテレワークで使用中です)
こんな方におすすめです
約1年間使用した体験から、以下のような方におすすめ出来ると思います。
- 「交通状況を把握しながら安全にランニング等をしたい人」<=これ私
- 「テレワークで使えるWeb会議用のマイク付きイヤホンを探している人」<=これも私
- 「パソコン仕事や家事をしながら生活音や環境音を把握できるイヤホンを使いたい人」
- 「長時間装着でも痛くならないイヤホンを探している人」
などの人に「OPENRUN PRO」「OPENRUN」をおすすめしたいですね。
もし会話重視で、Web会議用やオペレーター用途なら、ノイズキャンセリングマイクがついたビジネスモデルの「OpenComm」がおすすめです。
もしプールなど水泳用にも兼用したい方なら、「OpenSwim」と言う完全防水(水深2mまで)モデルがおすすめです。
OPENRUN PROの製品外観
製品パッケージの箱の中には、持ち運び用のハードケースが付いています。
しっかりした作りなのでカバンに無造作に入れてもイヤホンを保護してくれて、ケースも型くずれもしません。
開けるとイヤホン本体と充電ケーブルを一緒にセットできます。
重量ですが、骨伝導イヤホン本体の実測値は約28gということで、すっごく軽いですね。
(カタログ値は29g)
装着するとこんな感じです
こめかみの下、耳の少し前側に振動する部分がそっと添えられて、ホールドしてくれます。装着していることを忘れるくらい押し付けられている感覚はなくて快適です。
日常のランニングやトレイル、レースでフルマラソンを3時間台で走ってもズレることはありませんでした。
サングラスとの相性も悪くありません。コロナ禍の時のマスクやフェイスガードとでも問題なく使えました。
ランニング中の操作
左右の骨伝導部分には、左にマルチファンクションボタン、右にプラスマイナスボタンが設置されています。ボタンが比較的大きめなので押しやすくて使い易かったですよ。
左のマルチファンクションボタンでは、1回押して音楽の再生・一時停止や架かってきた電話を受けることが可能です。さらに、2回押して曲送り、3回押して曲戻しができます。
また、電話がかかってきた場合、マルチファンクションボタンを2秒ほど長押しすると着信拒否ができるのは便利でした。
そして、右のプラスマイナスボタンから音量調整が可能です。
また、プラスボタン長押しで電源ONOFFになります。
充電ケーブルはUSBに、イヤホン本体側はマグネット式のShokz独自形状です。
汎用品ではないので断線しないようやさしく取扱いましょう。
もし断線してしまったとき、または予備用の充電ケーブルはこちらで買えます。
マイクは、デュアルノイズキャンセリングマイクが搭載され、周囲の雑音を消してくれます。
街中のランニング中に電話が掛かってきた時の会話に問題はなかったです。
Shokzアプリで、ペアリングやイコライザ設定(音楽に適したスタンダード、音声に適したボーカル)のカスタマイズが可能です。
まとめ
骨を伝わって視聴する骨伝導イヤホンは音が悪い・・という印象をお持ちの方も少なくないはずです。(昔の私がそうでした…)
しかし、この「Shokz OPENRUN PRO」は音質面、特に重厚感ある低音を強化して、しっかり芯のある低音域を確保しつつ、そこにボーカルや高音域まで埋もれることなく、とても良くバランスがとれた設計がされています。
耐久性も高く、多少の荒天でも問題なく使用することができます。
また、マイクは自分の声を明瞭に拾うので、リモートワークやWeb会議のビジネス兼用としても重宝します。
ランニングやサイクリング等のアクティビティに、リモートワーク等のビジネスや家事等に、そして音楽視聴用として普段使いできる、まさにマルチに使えるおすすめの製品だと思います。
この1年間大活躍してくれました!
「Shokz OPENRUN PRO」は良い買い物でした!
最後に、骨伝導タイプは音が漏れてしまうことは避けられないので、電車やバスなど公共の乗り物では注意しましょう。
なお、2023年発売の新製品「Shokz OpenFit」は重さがわずか8.3gと超軽量の新型です。
このモデルは骨伝導タイプではありませんが、耳を塞がないデザインとなっています。
防水性能は少し劣りますが、小雨くらいのランニングなら大丈夫でしょう。
詳細はこちらへ↓
コメント