今回で35回目の開催となる歴史ある「岡の里名水マラソン」が3月3日に開催され、旅ラン夫婦としては初となる大分県のマラソン大会を走ってきました。
開催地の大分県竹田市は、滝廉太郎作曲の名曲「荒城の月」のモデルと言われる難攻不落「岡城跡」がある、阿蘇山に近い山間部にある人口2万人弱の小さな市です。
エントリーは全部で約980名で、そのうちフルマラソンは約380名のコンパクトな規模です。
大会運営メンバーは主に地元の農家さんがボランティアとして活躍される、ほのぼのとしたローカル色豊かな大会でした。
しかし、フルマラソンコースは”上りと下り”しかない、超スパルタンなコースで、これまで参加してきた大会の中でダントツトップのハードコースでありました(笑)
大会前日
事前にビブスや参加賞などが宅配されるので前日受付はありません。
しかし、初めて訪れた街ですし、難コースと聞いていたのでコースの下見という事で大会会場を訪れました。
スタート・ゴールの会場となる竹田市総合運動公園では会場設営の真っ最中。
観客席にはのぼり旗が立てられ。
スタート・ゴールゲートとタイム計測機器の設置が急ピッチで進められていました。
男子の更衣室は、隣接する竹田市民球場(竹田丸福スタジアム)の観客席と、球場入口付近に仮設のテントが準備されていました。
初めての経験だったのが、エイドでのオレンジの給食提供方法を地元ボランティアさんから相談されました!
「カップに入れたオレンジにフォークを刺して提供したほうが良いか?」とカットオレンジが入ったカップを渡されて聞かれたのです。
皮を剥いて小さく切ったオレンジを提供する時に、カップに入れただけで良いかの、フォークを刺しておいた方が食べやすいか?という事でした(個装にするコロナ対策だそうです)
ランナーとしては「オレンジ入りのカップを取って、口に放り込めば食べられるので、フォークは不要です」と、助言させて頂き、実際にカップから食べて見せました。
もしフォークが刺してあると、食べ終わった後のフォークがごみ箱周辺や路上に散乱しかねないし、もしランナーがフォークを踏んだりするとちょっと危険ですよね。
なんか、市民ボランティアさん手作りのほのぼのとした大会なんだなぁ、と心がホンワカとしました。
大会当日
駐車場・大会会場
私達が走るフルマラソンのスタートは午前10時ですが、会場隣接の駐車場に停めたかったので、スタート2時間前の午前8時頃に会場へ到着しました。
すると、拍子抜けするほど空いていて、すんなりと駐車することが出来ました(まだ半分以上も空いていました)
駐車場の心配をされるランナーさんも多いと思いますが、会場隣接駐車場が満車になったのは午前9時頃でした(今年のエントリー数は約980名)
また、会場から徒歩10分の文化センター駐車場も開放されるので、このエントリー人数なら駐車難民になる心配は不要です。
ただ過去に約2000名のエントリーがあった頃は満車になっていたそうなので、エントリー数によっては早めの行動が吉でしょう。
会場には、大会本部のテントと、その奥に物品販売テントが3つほどありました(コロナ前は今回の3倍以上の出店があって賑わっていたそうです…)
1つめは、歴代の記念Tシャツ・タオルなどの超特価販売。
なんと、どれでも500円! 3つ購入すると1,000円!!
地元竹田の銘菓「荒城の月」「三笠野」の川口自由堂さんのお店。
食事系は、大分B級グルメのからあげなどの軽食のお店のみ。
ちょっと寂しいですが、フィニッシュ後にお弁当がランナー全員に配られるので空腹で困る事はないですが、ご当地グルメが無いのは残念な感じがします。
レース(フルマラソンの部)
レース当時の天気は晴天ですが気温は低めで寒いです。
(明け方は氷点下でした)
ウォーミングアップを行い、スタートブロック集合時間ぎりぎりまで車で待機。
トイレを済ませ(人数少ないのでトイレもガラガラ)、スタートブロックに並びます。
人数が人数なのでブロック分けも無く、最後方にいてもスタートラインが近い(笑)
午前10時、フルマラソンの部スタート!!
僅か10秒ほどでスタートラインを通過できましたwww
まず陸上競技場の400mトラックを一周します。
トラック一周後に競技場外へ出て、大会会場の中を走り抜けていきます。
後からスタートする、ハーフと10kmの部のランナーさんが見送ってくれました。
競技場を出ると、いきなり急坂を下ります。
という事は、復路はゴール前の”激ざか”になりますよね…
約1kmで県道を左折して、竹田ダムへの小径に入ります。
竹田ダムを過ぎた2.5km地点に最初の給水エイドがあり、そこを右折して大野川を渡ります。
コースはいきなり林のなかへ入っていきますwww
スタートしてまだ3kmほどですが、もう山奥に来た感じのコース。
正面遠くに白いガードレールが見えるので、あそこまで上り坂ですね…
秘境感たっぷりのトンネル出現!
このトンネルの壁面は”素掘り”ですよ!
道路左のイエローのコーンが距離表示になっています(ここは4km地点)
トンネルを頂点に今度はいっきに下ります。
約5km手前で、フルと10kmのコース分岐点を右折していきます
綺麗な水が湧く水源地の「竹田湧水群」を走る県道8号線を上っていきます。
まさにこの付近が「名水マラソン」の所以だそうですよ!
道路上を渡る通水橋(石橋のなかを水が流れている)は歴史を感じる見事な石造遺産。
コースは県道8号線から神原川の渓谷沿いの道路を上流に向かってすすみます
(つまり上り坂です…)
ここまで給水エイドは約2.5km毎にあって、コースマップに印刷されていた給水所情報(約5km毎だった)よりも実際は多くのエイドがありましたので、ここまで給水に困る事はありませんでした。
フルとハーフのコース分岐点。
フルはさらに渓谷沿いを上っていきます!
神原渓谷の大自然のなかを走る気持ち良いコース(上り坂でなければwww)
雰囲気はフルマラソンと言うより”ウルトラマラソン”の感じではないですか!?
こんな山奥(失礼ながら)にも郵便局があるのですね!
渓谷沿いには民家も無く、この集落も数軒だけなのですが…
昔はもっと民家があったのかもしれないですね。
めちゃくちゃ高いところに立派な橋が架かっています。
後で調べたら「奥豊後グリーンロード」という広域農道だそうで、バイクのツーリングで人気があるそうです。
最初の折返し(15.1km地点)で、いま上ってきた神原渓谷を今度は下っていきます!
スタート・ゴールライン上以外のコース上にタイム計測機器は設置されていないのですがズルはしないように!
折返し地点でしっかりナンバーチェックしてますよ!!
ここでエイドの紹介です。
前半はどのエイド(約2.5km毎)でも”同じものが提供”されていました。
「ポカリ」と「水」のほかに有ったのが大分特産「かぼすジュース」
美味しかったのでどの給水所でも「かぼすジュース」ばかり飲んでました。
そして「飴とチョコ」に「バナナ」も全部の給水所で提供されていました。
あと、コールドスプレーも各給水所にありました。
下りは快調に飛ばしていけますが、ちょっと膝にきそうなので、抑え気味のペースで下りますwww
おーー!
上ってきたのは、甲冑武者さん! 重そうです、ド根性尊敬します!
カッコイイ!!!
次に上ってきた三度笠ランナーは北海道テレビのひげマラソン部さん。
渋くてCoolです!
前も↑、後ろも↓
ホントにウルトラみたいな単独走(笑)
神原渓谷を下って、こんどは織方川の上流へ上ります!
上る距離は、21km手前から第二折返しの26.5km地点まで約5.5kmはずっと上り!
折返してきたランナーさんが気持ちよさそうに走り下っていきます!
羨ましい~!!
ついに上りきりました~~~
ここで後半のエイドの紹介です。
「ポカリ」と「水」と「かぼすジュース」は前半エイドと変わらず後半も同じ。
増えた給食が「サンドイッチ」と「おにぎり」と「オレンジ」
宮砥地区(約25km地点)のエイドのみ「レモネード」と、地元手作りの「梅の漬物」が提供されていましたが、この「梅の漬物」がめちゃ旨くて感動!
下り~♪
と言うか、前に誰もランナーさんが見えないけど…
枯葉の中の”30km” 表示。
のどかな冬の山道の単独走(笑)
トンネルに入ると、、、
横を自動車が追い抜いていきます… ちょっと恐い。
そう、交通規制されていないのですよ!
交通規制されているのは最初の5kmくらいまでなのです。
まあ、交通量がめちゃ少ないのでほとんど自動車は走ってなかったのですが、トンネル内は安全のためにトンネル出入口だけでも注意喚起を行う誰かを配置して欲しい気はします。
往路でもランドマークとなった石橋まで戻ってくると、ゴールまで残り約10kmとなります。
やっとひとりの背中が見えました。
追い抜くと、また”ぼっち走”ですwww
第三関門(37.2km)の河宇田湧水水源地。
左奥の水車がある建物は、口コミでも人気の竹田中華そば店「こっとん」さん。
エイドのみなさんが拍手で迎えてくれました。
”ぼっち走”だったので素直に嬉しいです!
ありがとうございました!!
復路最後の上り坂の途中でコカ・コーラを頂きました!
福岡から10kmの部に参戦したランナーさんだそうです。
ホントにありがとうございました。
40km地点の最後の給水エイド(往路では最初の給水エイドまで戻ってきました)
最後の給水エイドの竹田診療所ボランティアさんと記念撮影(笑)
寒いなか、ありがとうございました。
写真では分かりづらいですが、お昼前頃から強風が吹きだして、体感温度が⤵だったのです!
県道に戻るとランナーは全員”歩道”を走ります。
(交通規制はスタート時のみだけなのです)
最後は”激ざか”です。
とにかく”激ざか”です。
竹田市総合運動公園に戻ってきました。
これでもかの坂道走の連続で、脚はすでに売り切れ。
よたよた走りで競技場を目指してます(笑)
ラストはトラックを一周してゴールするのですが、
なんか、ゴールがめちゃ遠くに感じるのは気のせい??
ヨタリながらゴールしました~!
いや~、タフなコースでした!!
でも、大会自体は地元のみなさんの温かいサポートと、自然あふれる渓谷や山道を走る爽快感があってとてもよい大会でした。
ゴール後の給食はランナー全員にお弁当が提供されます。
でも、例年あった温かいだご汁の提供がコロナ対策のために無くなったそうでちょっと残念、、、
お弁当はこんな感じで、テーブルとイスも用意されていました。
岡の里名水マラソンは、噂にたがわず”タフ”なコースでしたが、エイドのおにぎりやサンドイッチなど、地元の農家さんの手作りだったり、ほんとに地元密着でほのぼのとする良い大会でした。
大分県竹田市は九州の真中あたりに位置していて、阿蘇に近い山間部なのでこれまで訪れる機会はなかったのですが、観光資源も多く、良い泉質の温泉も湧く、とても居心地の良い土地でした。
岡城の城下町ということで、老舗がまだ残っていて、大好きな美味しい和菓子も見つける事ができましたので、ご当地グルメの記事でまた紹介させて頂こうと思います。
ちなみに、コース高低差はこんな感じです ⇩
みなさんも是非チャレンジしてみてください。
本日も旅ラン夫婦の記事に沢山の応援ありがとうございました。
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